事業計画

2019年度事業計画概要(2019年度事業計画書より抜粋)
 

  Ⅰ.運営の方針
 
  1.業界を取り巻く環境変化と今後の動向
 
   わが国は、社会保障制度の充実(国民皆保険、フリーアクセス等)と、質の高い医療サービスの安定
的な提供により、長寿社会を実現してきた。しかしながら、社会情勢の変化により現状では下記のよう
な課題を抱えている。
 
   ・ 世界に先駆けて超高齢社会に突入
 ・ 人口動態の変化
 ・ 医療・介護の公的費用が拡大
 ・ 疾病構造の変化
 ・ 医療者の働き方改革
 
   これらの課題への対応について、持続可能な社会保障制度の確立と医療・介護現場の革新を通じた生
産性の向上が急務であり、抜本的な改革として「社会保障と税の一体改革」が進められている。
2018年6月に閣議決定された「未来投資戦略2018」では、Society5.0の実現に向け
た重点分野の一つとして「次世代ヘルスケア・システムの構築」が掲げられている。ビッグデータ・A
Iなど技術革新を最大限活用し、個人・患者本位の新しい「健康・医療・介護システム」を確立するこ
とで、医療機関や介護事業所による個人に最適なサービス提供や、保険者や個人による予防・健康づく
りを進め、健康寿命を更に延伸し、世界に先駆けた生涯現役社会の実現を目指している。

 さらに、2018年10月の未来投資会議では、全世代型社会保障へ向けた改革について議論が行わ
れ、「2040年を展望し、誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現」を目指した3つの取組(①
雇用・年金制度改革等、②健康寿命延伸プラン、③医療・福祉サービス改革プラン)を推進することが
示された。「健康寿命延伸プラン」については、2040年の健康寿命延伸に向けた目標と2025年
までの工程表を2019年夏までに策定するとしており、具体的には、①健康無関心層へのアプローチ
の強化、②地域・保険者間の格差の解消により、次の3分野を中心に取組を推進するとしている。
 
   ・ 次世代を含めたすべての人の健やかな生活習慣形成等
 ・ 疾病予防・重症化予防
 ・ 介護予防・フレイル対策、認知症予防
 
   「医療・福祉サービス改革プラン」についても同様に2019年夏目途に工程表を策定するとしてお
り、以下の4つのアプローチにより、取組を推進するとしている。
 
   ・ ロボット・AI・ICT等の実用化推進、データヘルス改革
 ・ タスクシフティングを担う人材の育成、シニア人材の活用推進
 ・ 組織マネジメント改革
 ・ 経営の大規模化・協働化
 
   また、厚生労働省は2018年7月に開催したデータヘルス改革推進本部において、健康・医療・介
護データを連結したデータプラットフォームについて、2020年度の本格稼働後に提供予定のサービ
ス内容と、その実現のために実施すべきことなどを明記した工程表を公表した。データヘルス改革の基
盤となる「被保険者番号の個人単位化」と「オンライン資格確認システムの導入」によりビッグデータ
を連結し、保健医療記録を共有する際のIDとして活用する。また、特定健診の情報について個人単位
で一元的に集約することを目指している。工程表では、提供予定のサービスとして、(1)保健医療記
録共有、(2)救急時医療情報共有、(3)PHR・健康スコアリング、(4)乳幼児期・学童期の健
康情報、(5)データヘルス分析、(6)科学的介護データ共有、(7)がんゲノム、(8)人工知能
(AI)の8項目を示し、サービス提供に向けて行うべきことと、その実施時期を明記している。

 一方、データ利活用促進に関する法整備について、2017年5月30日に改正個人情報保護法が全
面施行され、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等にも反映された。また、201
8年5月11日には、特定の個人を識別できないように医療情報を匿名加工し、健康・医療に関する先
端的研究開発及び新産業創出に利活用を可能にするための仕組みを定めた、医療分野の研究開発に資す
るための「匿名加工医療情報に関する法律(次世代医療基盤法)」が施行された。
医療記録は要配慮個人情報のため、その取扱いには十分注意が必要だが、医療・健康情報等の各種デー
タの更なる利活用を推進し、国民の健康や医療サービスの質の向上に貢献することが期待されている。

 また、医療安全関連については、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する
法律(医薬品医療機器等法)」が2014年11月25日から施行され、ソフトウェア単体でも法規制
が適用されることとなった。法規制対象とならないヘルスソフトウェアにおいても、より一層安心して
使用して頂くための業界自主ルール(GHS開発ガイドライン)においては、ヘルスソフトウェアの製
品安全規格であるJIS T82304-1(IEC82304-1)が組み込まれ、今後適合に向け
た要求が高まる可能性が出てきている。

 今後、政府主導で社会保障制度改革が進み、年金、医療、介護の各制度の建て直しが進むものと思わ
れる。各施策を実現するためには、ヘルスケアICTが非常に重要であり、ヘルスケアICTを担う、
JAHISへの期待はますます高まるものと考える。

 このような大きな動きを踏まえて策定した「中期計画2021」の達成に向け、2019年度の業務
を遂行する。また、今後は “つなぐ標準化” に加え “利活用できる標準化” も推進する。
そして、JAHISの更なるプレゼンス向上を目指す。
    
  2.中期計画2021の運営方針
 
   1)2025ビジョンで描くヘルスケアICTの実現に向けた推進【国民・ユーザ向け】
 
     医療情報連携ネットワーク基盤、および、個人が医療・健康データを利活用できる環境基盤構築
  に向け、国内、国際の最新状況に基づき、標準類・実装ガイドの着実な計画と策定と各会員への普
  及を推進し、医療・介護・健診等のデータの利活用を推進する。また、2020年の健康・医療・
  介護ICTの本格稼働を見据え、効率的・効果的な導入・活用を推進する。
 
   2)工業会参画価値の追求、健全な市場の維持・発展【会員向け】
 
     会員共通の課題対応を迅速に行い会員サービスの充実を図るとともに、JAHISブランドの向
  上、ヘルスケアICT適正評価の推進に努める。また、医療ICT市場の把握と海外を含めた新規
  市場の調査・活動支援を行う。また、JAHIS創立25周年の活動を通じて、さらに会員の技術
  力向上・交流促進を図り、会員満足度の向上を図る。
 
   3)永続的な運営基盤の確立【運営基盤】
 
     事業を推進する体制の強化、法令遵守の仕組み作りを含め運営基盤の強化を推進する。
  コンプライアンス活動は、継続して運用し確実な定着化を図るとともに、適宜必要な改定・強化を
  実施する。また、業界に必要な人材、JAHIS運営に必要な人材の育成と確保を行う。
   
 
  Ⅱ.事業の概要
 
  1.運営方針毎の主要推進施策
 
   1)2025ビジョンで描くヘルスケアICTの実現に向けた推進
 
   (1)各省庁、関係団体における各種連携事業やデータ利活用事業に対し共通基盤整備、データ形式
    用語等の標準化など積極的な対応を行う。
 (2)国内、国際の最新状況に基づき、JAHIS標準類の着実な計画と策定、各種マスタの整備を
    進めるとともに、実装の認定等を含めた普及案を検討し推進を図る。2020年の健康・医療
    ・介護ICTの本格稼働を見据え、策定した標準類が国内標準として広く普及・活用されるよ
    う取り組む。
 (3)医療等分野情報連携基盤検討会等、標準化、施策を決定する会議には、委員派遣を含め積極的
    に参加し、JAHISとしての意見を反映させるように努める。
 (4)国際標準のJAHIS標準への展開およびJAHIS標準の国際標準化提案を行う。
 (5)JAHIS会員へ向けた国際標準化動向等の情報発信を行う。
 
   2)工業会参画価値の追求、健全な市場の維持・発展
 
   (1)診療報酬改定等、JAHIS会員共通の課題に対して、会員へのタイムリーな情報提供、関係
    機関との折衝等、迅速な対応を行う。
 (2)JAHIS会員が共通で必要とする情報に関しては、講習会、勉強会、講演会等を積極的に行
    い、展開を図るとともに、既存の教育事業についても内容の見直し・更新を適宜行う。また、
    情報提供に関して、JAHISアーカイブの活用を推進する。
 (3)また、JAHIS創立25周年の活動を通じて、さらに会員の技術力向上・交流促進を図り、
    会員満足度の向上を図る。
 (4)現在行っている売上高調査、市場予測調査を継続するとともに、会員にとって有益な調査を実
    施する。
 
   3)永続的な運営基盤の確立
 
   (1)事業を推進する体制として設立した事業企画推進室を中心として、継続的に各省庁、関係団体
    の情報を入手し事業化を進める。また各種の調査事業・実証事業等にも積極的に参画し、ヘル
    スケアICTにおけるJAHISのプレゼンスを向上させる。
 (2)コンプライアンス委員会を中心として、競争法コンプライアンスに関するPDCAを回すとと
    もに、情報セキュリティ、個人情報保護、公務員等との対応に対する取り組みを強化する。
 (3)JAHIS活動を担う部会・委員会で活動する人材の育成や若手の活動促進のための取組みを
    行う。また、ノウハウを持ったJAHISのOB等が活躍できる仕組みを構築する。
 (4)現在実施されている教育に加えて、医療ICTの動向、会員の要望に応じて新規の教育・セミ
    ナーや先進情報について外部講師による勉強会を企画し人材の育成を行う。
 (5)事務局長を中心として、事業推進体制の一層の強化およびJAHIS活動の運営基盤の強化を
    推進する。
    
  2019年度事業計画書(PDF版)
  2018年度事業計画書(PDF版)
  平成29年度事業計画書(PDF版)
  平成28年度事業計画書(PDF版)
  平成27年度事業計画書(PDF版)
  平成26年度事業計画書(PDF版)
  平成25年度事業計画書(PDF版)

 

 

平成6年度から平成13年度までの事業報告書を参照希望の場合は、事務局にお問い合わせ下さい。
TEL:03-3506-8010 / FAX: 03-3506-8070

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