事業計画

2018年度事業計画概要(2018年度事業計画書より抜粋)
 

  Ⅰ.運営の方針
 
  1.業界を取り巻く環境変化と今後の動向
 
    日本は社会保障制度の充実(国民皆保険、フリーアクセス)により長寿社会を実現してきたが、
 社会情勢の変化により現状では下記のような問題を抱えている。
 
   ・少子・高齢化
 ・医師の偏在化
 ・核家族化
 ・疾病構造の変化(生活習慣病(糖尿病、高血圧等)の割合が高い)
 ・高齢者の受診率が高く、国民医療費の増大(2016年度41.3兆円)
 ・大病院への患者集中
 
    そのため持続可能な社会保障制度の確立が急務であり、抜本的な改革として「社会保障と税の
 一体改革」が進められている。その中で医療・介護の分野においては、「病院完結型」の医療か
 ら「地域完結型」の医療への転換が求められ、「病床の機能分化・連携、在宅医療の推進」「地
 域包括ケアシステムの構築」が謳われている。
 
    2016年12月14日に、官民のデータ利活用のための環境を総合的かつ効果的に整備する
 ための「官民データ活用推進基本法」が公布・施行された。この法律に基づき、翌年5月に「世
 界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」が閣議決定された。ここでは、全て
 の国民がICT利活用やデータ利活用を意識せず、その便益を享受し、真に豊かさを実感できる
 社会である「官民データ利活用社会」(~データがヒトを豊かにする社会~)を構築することを
 目的としており、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年を一つの
 区切りとして重点的に講ずべき施策を推進していくこととしている。重点的に講ずべき主な施策
 としては、「医療保険業務(診療報酬における審査業務等)の効率化・高度化」「健康・医療・
 介護等データの流通・利活用環境の実現」「匿名加工医療情報の作成に関する認定制度の整備」
 「医療保険のオンライン資格確認の構築、医療等ID制度導入」「ICT等を用いた遠隔医療の
 推進」があげられる。
 
    さらに、2017年6月9日に閣議決定された「未来投資戦略2017」ではSociety
 5.0に向けた戦略分野において、「健康寿命の延伸」を掲げ、「国民の健康寿命を2020年
 までに1歳以上延伸し、2025年までに2歳以上延伸、さらに400床以上の一般病院におけ
 る電子カルテの普及率を90%に引き上げる」をKPIとして示された。具体的には、我が国は、
 グローバルにも突出して高齢化社会をいち早く迎えることとなる一方で、国民皆保険制度や介護
 保険制度の下でデータが豊富にあることより、健康管理と病気・介護予防、自立支援に軸足を置
 いた、「新しい健康・医療・介護システム」を構築することにより、健康寿命を更に延伸し、世
 界に先駆けて生涯現役社会を実現させることをめざすことが示された。
 
    同年7月4日には、厚生労働省は「国民の健康確保のためのビッグデータ活用推進に関するデ
 ータヘルス改革推進計画」を策定した。そこでは、2019年度までに「健康・医療・介護の総
 合的な保健医療データプラットォームの構築」「データヘルス分野におけるインタフェースシス
 テム基盤の構築」「支払基金・中央会等による体制整備」「保険者のデータヘルス支援」(PH
 Rサービスのシステム基盤や健康スコアリングのシステム基盤の構築)を実現し、加えてセキュ
 リティ監視環境の整備、保健医療データ利活用のセキュリティガイドライン策定によるセキュリ
 ティ対策の徹底を図るとした。2020年度に健康・医療・介護ICTを本格稼働(保健医療デー
 タプラットフォーム稼働、研究機関等が保有するデータベースとの連携等により、科学的介護の
 実現を加速、保険者機能の強化、PHRサービスの実施、保険医療データを利用した行動変容促進
 等の実施)も示された。
 
    また、2017年4月28日に特定の個人を識別できないように医療情報を匿名加工し、健康
 ・医療に関する先端的研究開発及び新産業創出に利活用を可能にするための仕組みを定めた、医
 療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律(次世代医療基盤法)が成立し
 た。
 
    同年5月30日には改正個人情報保護法が全面施行され、「医療情報システムの安全管理に関
 するガイドライ」等にも反映された。医療記録は要配慮個人情報のため、その取扱いには十分注
 意が必要だが、医療・健康情報等の各種データの更なる利活用を推進し、国民の健康や医療サー
 ビスの質の向上に貢献することが期待されている。
 
    「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」
 は2014年11月25日から施行され、ソフトウェア単体でも法規制が適用されることとなっ
 た。法規制対象とならないヘルスソフトウェアにおいても、より一層安心して使用して頂くため
 の業界自主ルールの運用が始まっているが、2018年3月にJIS化されたヘルスソフトウェ
 アの製品安全規格であるJIS T82304-1(IEC82304-1)への適合やサイバー
 セキュリティ対策も求められている。
 
    医療の国際展開としては、外国人患者の受入れ等を一気通貫でサポートする企業の認証や、外
 国人患者の受入れに関し意欲と能力のある国内医療機関を「日本国際病院」として海外に分かり
 やすく発信すること等による外国人患者の集患等の取り組みも期待される。
 
    今後、政府主導で社会保障制度改革が進み、年金、医療、介護の各制度の建て直しが進むもの
 と思われる。各施策を実現するためには、ヘルスケアICTが非常に重要であり、ヘルスケアI
 CTを担うJAHISへの期待はますます高まるものと考える。
 
    このような大きな動きを踏まえて策定した「中期計画2021」の達成に向け、2018(平
 成30)年度の業務を遂行する。
 
 
  2.中期計画2021の運営方針
 
   1)2025ビジョンで描くヘルスケアICTの実現に向けた推進【国民・ユーザ向け】
 
      医療情報連携ネットワーク基盤、および、個人が医療・健康データを利活用できる環境基
   盤構築に向け、国、国際の最新状況に基づき、標準類・実装ガイドの着実な計画と策定と各
   会員への普及を推進し、医療・介護・健診等のデータの利活用を推進する。また、2020
   年の健康・医療・介護ICTの本格稼働を見据え、効率的・効果的な導入・活用を推進する。 
 
   2)工業会参画価値の追求、健全な市場の維持・発展【会員向け】
 
      会員共通の課題対応を迅速に行い会員サービスの充実を図るとともに、JAHISブラン
   ドの向上、ヘルスケアICT適正評価の推進に努める。また、医療ICT市場の把握と海外
   を含めた新規市場の調査・活動支援を行う。また、JAHIS創立25周年の活動に触れる
   ことで、さらに、会員の技術力向上・交流促進を図り、会員満足度の向上を図る。
 
   3)永続的な運営基盤の確立【運営基盤】
 
      事業を推進する体制の強化、法令遵守の仕組み作りを含め運営基盤の強化を推進する。コ
   ンプライアンス活動は、継続して運用し確実な定着化を図るとともに、適宜必要な改定・強
   化を実施する。また、業界に必要な人材、JAHIS運営に必要な人材の育成と確保を行う。

 
  Ⅱ.事業の概要
 
  1.運営方針毎の主要推進施策
 
   1)2025ビジョンで描くヘルスケアICTの実現に向けた推進
 
   (1)各省庁、関係団体における各種連携事業やデータ利活用事業に対し共通基盤整備、データ
    形式、用語等の標準化など積極的な対応を行う。
   (2)国内、国際の最新状況に基づき、JAHIS標準類の着実な計画と策定、各種マスタの整
    備を進めるとともに、実装の認定等を含めた普及案を検討し推進を図る。2020年の健
    康・医療・介護ICTの本格稼働を見据え、策定した標準類が国内標準として広く普及・
    活用されるよう取り組む。
   (3)医療等分野情報連携基盤検討会等、標準化、施策を決定する会議には、委員派遣を含め積
    極的に参加し、JAHISとしての意見を反映させるように努める。
   (4)国際標準のJAHIS標準への展開およびJAHIS標準の国際標準化提案を行う。
   (5)JAHIS会員へ向けた国際標準化動向等の情報発信を行う。 
 
   2)工業会参画価値の追求、健全な市場の維持・発展
 
   (1)診療報酬改定等、JAHIS会員共通の課題に対して、会員へのタイムリーな情報提供、
    関係機関との折衝等、迅速な対応を行う。
   (2)JAHIS会員が共通で必要とする情報に関しては、講習会、勉強会、講演会等を積極
    的に行い、展開を図るとともに、既存の教育事業についても内容の見直し・更新を適宜
    行う。また、情報提供に関して、JAHISアーカイブの活用を推進する。
   (3)また、JAHIS創立25周年の活動に触れることで、さらに、会員の技術力向上・交
    流促進を図り、会員満足度会員満足度の向上を図る。
   (4)現在行っている売上高調査、市場予測調査を継続するとともに、会員にとって有益な調
    査を実施する。    
 
   3)永続的な運営基盤の確立
 
   (1)事業を推進する体制として設立した事業企画推進室を中心として、継続的に各省庁、関
    係団体の情報を入手し事業化を進める。また各種の調査事業・実証事業等にも積極的に
    参画し、ヘルスケアICTにおけるJAHISのプレゼンスを向上させる。
   (2)コンプライアンス委員会を中心として、競争法コンプライアンスに関するPDCAを回
    すとともに、情報セキュリティ、個人情報保護、公務員等との対応に対する取り組みを
    強化する。
   (3)JAHIS活動を担う部会・委員会で活動する人材の育成や若手の活動促進のための取
    組みを行う。また、ノウハウを持ったJAHISのOB等が活躍できる仕組みを構築す
    る。
   (4)現在実施されている教育に加えて、医療ICTの動向、会員の要望に応じて新規の教育
    ・セミナーや先進情報情報について外部講師による勉強会を企画し人材の育成を行う。
   (5)事務局長を中心として、事業推進体制の一層の強化およびJAHIS活動の運営基盤の
    強化を推進する。    
   
  2018年度事業計画書(PDF版)
  平成29年度事業計画書(PDF版)
  平成28年度事業計画書(PDF版)
  平成27年度事業計画書(PDF版)
  平成26年度事業計画書(PDF版)
  平成25年度事業計画書(PDF版)

 

 

平成6年度から平成13年度までの事業報告書を参照希望の場合は、事務局にお問い合わせ下さい。
TEL:03-3506-8010 / FAX: 03-3506-8070

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