事業計画

平成29年度事業計画概要(平成29年度事業計画書より抜粋)

Ⅰ.運営の方針

 1.業界を取り巻く環境変化と今後の動向

   日本は社会保障制度の充実(特に介護を含む国民皆保険、フリーアクセス)により長寿社会を
  実現してきたが、社会情勢の変化により現状では下記のような問題を抱えている。

  ・少子・高齢化
  ・医師の偏在化
  ・核家族化
  ・疾病構造の変化(生活習慣病(糖尿病、高血圧等)の割合が高い)
  ・高齢者の受診率が高く、国民医療費の増大(平成27年度 41.5兆円)
  ・大病院への患者集中
 
   そのため持続可能な社会保障制度の確立が急務であり、抜本的な改革として「社会保障と税の
  一体改革」が進められている。その中で医療・介護の分野においては、「病院完結型」の医療か
  ら「地域完結型」の医療への転換が求められ、「病床の機能分化・連携、在宅医療の推進」、
  「地域包括ケアシステムの構築」が謳われている。

   平成28年6月の「日本再興戦略2016」および「世界最先端IT国家創造宣言」の改定では、成長
  戦略のひとつとして「世界最先端の健康立国」が提唱されており、ビッグデータ等の活用による
  診療支援、IoT等の活用による個別化健康サービス等、医療・介護等分野におけるICT化の徹底が
  求められた。
  
   医療等IDの導入や代理機関(仮称)制度の整備も視野に入れている。平成30年度までに地域医
  療情報連携ネットワークの全国普及、平成32年度までに大規模病院の電子カルテ普及率を90%に
  引き上げること等も具体的に示されている。また、同年10月には、保健医療分野におけるICT活用
  推進懇談会による提言書が取りまとめられ、ICTを活用した「次世代型保健医療システム」の構築
  に向けて、データを「つくる」・「つなげる」・「ひらく」をキーワードに、平成37年度までの
  工程表が示された。

   個人の生涯にわたる医療や健康等の情報を経年的に管理・活用するPHR(Personal Health Re
  cord)のあり方を検討することも示されている。健康・予防サービスに対する個人の嗜好の高まり
  や多様化を背景に、サービス需要は今後飛躍的に増大していくものと考えられる。レセプトや健康
  診断のデータに加えて、ウェアラブル端末等のIoT/IoE によるデータ収集を活用すれば、よりリア
  ルタイムで個人の状況に応じた、効果的なサービス提供が可能となる。ICTを活用した個人向けサ
  ービスやデータの蓄積・活用等の進展が期待される。

   各省庁においても、これらの方針に従って調査事業や実証事業等が実施され、推進が図られて
  いる。ICTを活用した医療情報連携への評価としては、平成28年4月の診療報酬改定で、診療情報
  提供書等の電子的な送受信の評価(点数化)や、電子版お薬手帳に対する紙の手帳と同等の評価
  (点数化)が行われた。

   また、改正個人情報保護法が平成29年5月から全面施行され、「医療情報システムの安全管理に
  関するガイドライン」等にも反映される予定である。医療記録は要配慮個人情報のため、その取扱
  いには十分注意が必要だが、医療・健康情報等の各種データの更なる利活用を推進し、国民の健康
  や医療サービスの質の向上に貢献することが期待されている。

   「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)
  」は平成26年11月から施行され、ソフトウェア単体でも法規制が適用されることとなった。法規
  制対象とならないヘルスソフトウェアにおいても、より一層安心して使用して頂くための業界自主
  ルールの運用が始まっているが、ヘルスソフトウェアの製品安全規格であるIEC82304-1への適合
  やサイバーセキュリティ対策も求められている。
 
   さらに医療の国際展開として、外国人患者の受入れ等を一気通貫でサポートする企業の認証や、
  外国人患者の受入れに関し意欲と能力のある国内医療機関を「日本国際病院」として海外に分かり
  やすく発信すること等による外国人患者の集患等の取り組みも期待される。
 
   今後、政府主導で社会保障制度改革が進み、年金、医療、介護の各制度の建て直しが進むものと
  思われる。各施策を実現するためには、ヘルスケアICTが非常に重要であり、ヘルスケアICTを担う
  JAHISへの期待はますます高まるものと考える。
 
   このような大きな動きを踏まえて策定した「中期計画2019」およびJAHIS創立20周年を機に改訂
  した「2025ビジョン」の達成に向け、平成29年度の業務を遂行する。
 
 
2.中期計画2019の運営方針

  1)2025ビジョンで描くヘルスケアICTの実現に向けた推進 【国民・ユーザ向け】
 
   医療情報連携ネットワーク基盤、および、個人が医療・健康データを利活用できる環境基盤構築
  に向け標準類・実装ガイドの整備と各会員への普及を推進する。また、医療・介護・健診等のデー
  タの利活用を推進する。また「医療等ID」等の検討・議論を見据え、効率的・効果的な導入・活用
  を推進する。
 
  2)工業会参画価値の追求、健全な市場の維持・発展 【会員向け】
 
   会員共通の課題対応を迅速に行い会員サービスの充実を図るとともに、JAHISブランドの向上、
  ヘルスケアICT適正評価の推進に努める。また、医療ICT市場の把握と海外を含めた新規市場の調査
  ・活動支援を行う。JAHIS活動を通じて、会員の技術力向上・交流促進を図り、会員満足度の向上を
  図る。
 
  3)永続的な運営基盤の確立 【運営基盤】

   事業を推進する体制の強化、法令遵守の仕組み作りを含め運営基盤の強化を推進する。コンプラ
  イアンス活動は、継続して運用し確実な定着化を図るとともに、適宜必要な改定・強化を実施する。
  また、業界に必要な人材、JAHIS運営に必要な人材の育成と確保を行う。


Ⅱ.事業の概要

1.運営方針毎の主要推進施策

  1)2025ビジョンで描くヘルスケアITの実現に向けた推進
 
 (1)各省庁・関係団体における各種連携事業やデータ利活用事業に対し共通基盤整備、データ・
    用語等の標準化など積極的な対応を行う。
 (2)JAHIS標準類の着実な策定、各種マスタの整備を進めるとともに、実装の認定等を含めた普
    及案を検討し推進を図る。策定した標準類が国内標準として広く普及・活用されるよう取り
    組む。
 (3)ネットワーク基盤検討会等、標準化、施策を決定する会議には、委員派遣を含め積極的に
    参加し、JAHISとしての意見を反映させるように努める。
 (4)国際標準のJAHIS標準への展開およびJAHIS標準の国内展開および国際標準化提案を行う。
 (5)JAHIS会員へ向けた国際標準化動向等の情報発信を行う。
 
  2)工業会参画価値の追求、健全な市場の維持・発展

 (1) 診療報酬改定等、JAHIS会員共通の課題に対して、会員へのタイムリーな情報提供、関係機
     関との折衝等、迅速な対応を行う。
 (2) JAHIS会員が共通で必要とする情報に関しては、講習会、勉強会、講演会等を積極的に行い、
     展開を図るとともに、既存の教育事業についても内容の見直し・更新を適宜行う。また、
     情報提供に関して、JAHISアーカイブの活用を推進する。
 (3) 現在行っている売上高調査、市場予測調査を継続するとともに、会員にとって有益な調査を
     実施する。

  3)永続的な運営基盤の確立

   (1) 事業を推進する体制として設立した事業企画推進室を中心として、継続的に各省庁、関係団
     体の情報を入手し事業化を進める。また各種の調査事業・実証事業等にも積極的に参画し、
     ヘルスケアICTにおけるJAHISのプレゼンスを向上させる。
   (2) コンプライアンス委員会を中心として、競争法コンプライアンスに関するPDCAを回すと
     ともに、情報セキュリティ、個人情報保護、公務員等との対応に対する取り組みを強化する。
   (3) JAHIS活動を担う部会・委員会で活動する人材の育成や若手の活動促進のための取組みを
     行う。また、ノウハウを持ったJAHISのOB等が活躍できる仕組みを検討する。
   (4) 現在実施されている教育に加えて、医療ICTの動向、会員の要望に応じて新規の教育・セミ
     ナーを企画し人材の育成を行う。
   (5) 事務局長を中心として、事業推進体制の一層の強化およびJAHIS活動の運営基盤の強化を推
     進する。


  平成29年度事業計画書(PDF版)
  平成28年度事業計画書(PDF版)
  平成27年度事業計画書(PDF版)
  平成26年度事業計画書(PDF版)
  平成25年度事業計画書(PDF版)

 

平成6年度から平成13年度までの事業報告書を参照希望の場合は、事務局にお問い合わせ下さい。
TEL:03-3506-8010 / FAX: 03-3506-8070

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