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JAHIS標準26-001
JAHIS内視鏡検査レポート構造化記述規約Ver.1.1
医療現場において、診療記録、検査報告書、診療情報提供書、各種サマリ等多くの診療文書が使用されている。内視鏡部門において発生する診療文書の多くは、従来各ベンダ独自形式での電子化、あるいはPDFといった形式で作成されていることが多かった。ICTの発展と共に電子的な情報共有によりそれら診療文書の情報を治療に活用したり、さらには、人的ミスによる医療事故を未然に防止したりすることへの期待が高まっている。この人的ミスには、診療情報や検査結果が対象部門に十分に伝わらなかったため、それらが適切な治療に結びつかなかったことが含まれる。標準化された医療情報交換により診療部門間、および医療機関間の正確な情報連携を実現し、システム間の情報連携がスムーズで確実に行えることが望まれている。
これらに対応するためHL7 CDA (Clinical Document Architecture)による実装も数多く試みられているが、CDAによる記述の裁量範囲が広いため、同じような目的の診療文書が異なった仕様で実装されてしまう可能性がある。そのため可能な限り共通であるべき情報は共通編としてまとめ、共通の考え方で実装することを目的に共通編(「JAHIS 診療文書構造化記述規約 共通編」)が定義された。
共通編Ver.1.0は3つの個別編とともに検討され、2015年8月に制定された。その後の経験、およびCDAに関する最新の知見を採用した「HL7 CDA に基づく退院時サマリー規約 V1.0」(2017年12月、日本HL7協会制定)の内容などを反映し、2020年5月に共通編Ver.2.0として改定された。
この間、内視鏡分野においても検査レポート標準化のニーズは高まってきており、内視鏡固有の仕様、特に日本消化器内視鏡学会が推進するJED (Japan Endoscopy Database) Projectと完全に整合性が取れるようにとりまとめ、共通編と組合せて利用することを前提に本規約Ver.1.0を作成した。Ver.1.1では、Ver.1.0作成後に判明した誤記や不整合箇所、JED研究機構と調整しきれていなかった箇所の修正、observationクラスにおいて観測の結果算出された時間情報を記載する要素の見直しを行った。共通編および本規約を利用することで電子診療文書の基本部分の共通化、医療のICT化に期待された様々な有効性の実現に貢献できれば幸いである。
最後に、本規約の作成にあたりJEDに関して多大なご指導ご支援をいただいた JED研究機構 田中 聖人先生(京都第二赤十字病院)、ならびに標準化に関する豊富な知見と実績をもとに様々なご助言をいただいた IHE Endoscopy 横井英人先生(香川大学医学部附属病院)に深く感謝申し上げます。
2026年6月
一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会
医療システム部会 部門システム委員会
目 次
1. はじめに 1
1.1. 本規約と共通編の関係について 1
2. CDAの特徴と扱いについて 2
3. 主な用語と参照規格 3
3.1. 主な用語 3
3.2. 参照する他規格・マスタ 4
4. 適用範囲 5
4.1. CDA ドキュメントレベル・テンプレート 5
4.2. CDA セクションレベル・テンプレート 10
4.2.1. メインセクション テンプレート 10
4.2.2. サブセクション テンプレート 14
4.3. CDA エントリレベル・テンプレート 25
5. 記載の説明 41
5.1. HL7 CDA R2仕様 41
5.2. 規定表の記載基準 41
6. 診療記録共通記述部 42
7. CDAヘッダ部 43
7.1. CDA 文書のためのXML記述 43
7.2. CDAヘッダの構成 43
7.3. 電子診療文書 “ClinicalDocument”の構成 44
7.4. ドキュメントヘッダ情報 46
7.4.1. 患者基本情報 “recordTarget” 46
7.4.2. 作成者および作成システム “author” 53
7.4.3. 転記者 “dataEnterer" 53
7.4.4. 情報提供者 “informant" 53
7.4.5. 保管組織 “custodian" 53
7.4.6. 受取人 “informationRecipient" 53
7.4.7. 法的文書承認者 “legalAuthenticator" 53
7.4.8. 文書記載責任者 “authenticator" 53
7.4.9. 関係者 “participant" 53
7.4.10. オーダ情報 “inFulfillmentOf/order" 53
7.4.11. 検査・診療等行為 “documentationOf/serviceEvent" 54
7.4.12. 文書関係(文書の付録、変更、置換)“relatedDocument/parentDocument" 58
7.4.13. 承諾 “authorization/consent" 58
7.4.14. 受診時情報“componentOf/encompassingEncounter" 58
8. CDAボディ部 59
8.1. CDAボディ部定義 59
8.2. CDAボディ部構成 60
8.2.1. 上部内視鏡検査レポート 60
8.2.2. 下部内視鏡検査レポート 61
8.2.3. 小腸内視鏡検査レポート 62
8.2.4. ERCP内視鏡検査レポート 63
8.3. 共通セクション 64
8.3.1. 患者付帯情報 64
8.3.2. バイタルサイン 64
8.4. 個別セクション 65
8.4.1. メインセクション 65
8.4.2. サブセクション 131
付録 - 1.本規約で使用するコード類 308
付録 - 1.1. ヘッダ部 308
付録 - 1.2. ボディ部 308
付録 - 1.3. コードシステムとコード表 319
付録 - 1.4. サンプルコード 320
付録 - 2.スキマトロン適合表 372
付録 - 3.印刷/表示例 387
付録 - 4.作成者名簿 391
