JAHIS標準05-001
JAHIS放射線データ交換規約Ver.1.1

概要
 従来、病院情報システム(HIS)と放射線部門システム(RIS)とのデータ交換において、メーカ間での統一はもとより、同一メーカにおいても導入施設によりその仕様が異なり、多くの費用と時間を要していました。また、医用画像の標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)と比べ、HL7(Health Level Seven)の実装事例もほとんどありませんでした。そこで、保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)では、IHE-J(Integrating the Healthcare Enterprise – Japan)の活動を睨みつつ、病院情報システム(HIS)と放射線部門システム(RIS)とのデータ交換の仕組みを検討し、HL7(Ver2.4)準拠の「放射線データ交換規約 Ver.1.0」を作成しました。HL7の第4章オーダ入力を中心に、第2章コントロールおよび第3章患者管理などから放射線に関係する部分をまとめています。わが国の実情に合わない部分や解釈が曖昧になりやすい部分については放射線データに限定した注釈を加え、2003年10月にJAHIS標準として承認されました。
 本規約は、このVer.1.0に対し、HL7(Ver2.5)での変更点を反映したものです。さらに、汎用の検査項目コードとしてJJ1017(Ver3.0)の採用を検討し、HIS-RISメッセージ交換標準化WGやメッセージ交換委員会メンバの意見を集約したものです。この規約をまとめるにあたり、資料のご提供およびご助言をいただいた、関係団体と諸先生方に感謝いたします。  
 
目 次

1.はじめに
2.HL7概要
3.主な用語
4.放射線データ交換規約の対象範囲
5.関連情報詳細
 5. 1HL7メッセージについて
 5. 2フィールドについて
 5. 3メッセージ区切り文字
 5. 4データ型
 5. 5患者プロファイルコードについて
 5. 6検査結果コメントの扱い 7
6.放射線検査依頼・放射線検査結果メッセージ構文
 6. 1患者情報照会(QRY/ADR)
 6. 2患者情報通知(ADT/ACK)
 6. 3放射線検査依頼照会(OSQ/OSR)
 6. 4放射線検査依頼(ORM/ORR)
 6. 5放射線検査結果照会(QRY/ORF)
 6. 6到着確認報告、放射線検査結果(ORU/ACK)
7.セグメント詳細 
 7. 1MSH メッセージヘッダセグメント
 7. 2NTE 注釈・コメントセグメント
 7. 3PID 患者識別セグメント
 7. 4PV1 来院情報セグメント
 7. 5ORC 共通オーダセグメント
 7. 6OBR 検査要求セグメント
 7. 7OBX 検査結果セグメント
 7. 8MSA メッセージ識別セグメント
 7. 9ERR エラー情報セグメント
 7.10QRD 照会定義セグメント
 7.11QRF 照会フィルタセグメント
付録1.検査依頼メッセージの例
付録2.JJ1017 V3.0の使用方法
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