|
会員ログイン |
JAHIS技術文書11-102
2011年6月
一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会
電子カルテ委員会
2.引用規格・引用文献
3.用語の定義
4.記号および略語
5.処方オーダ機能のリスク分析とその対策機能概要
6.情報システムにおける処方ミス対策の方針検討
7.情報システムにおける処方ミス防止のための共通化仕様ガイドライン
7.1 具備すべき処方ミス防止機能
7.2 システム設計・運用での改善項目
8.「内服薬処方せん記載方法の在り方に関する検討会」報告書のポイントとJAHISの対応策提案
8.1 報告書のポイント
8.2 JAHISとしての対応
9.内服薬処方せん記載方法変更に関わる共通化仕様ガイドライン
9.1 新規オーダ入力および画面表示について
9.2 過去処方オーダ歴に関連した留意事項
9.3 システム切替時における留意事項
9.4 その他の考慮事項
9.5 標準用法マスタ
10.お願い事項
11.おわりに
附属書 A 処方ミス発生要因分類と処方ミス要因対策分析表
附属書 B 既存医薬品コード
付録: 作成者名簿(五十音順)
処方オーダシステムに関する共通化仕様ガイドライン
ま え が き
医療情報システムが診療現場に導入されるようになってから40数年が経過し、医療の省力化・効率化、医療の質向上、医療の安全性確保、患者サービス向上に向けて貢献してきているが、電子カルテシステムやオーダエントリシステム導入による新たなリスクも発生している。
基本機能である処方業務に関しても、各ベンダ間で必ずしも機能や操作性が共通化されていない。その結果として、処方の入力方法や処方せんの記載方法が医師や医療機関間で統一されていないことから、処方せんの記載ミス/記載漏れ/指示受け間違いなどに起因したヒヤリハット/医療事故が増えている。
これに対処して、厚労省では2002年(平成14年)度より2008年(平成20年)度まで、処方せん記載方法の標準化について、厚生労働科学研究や医療安全対策検討会議等で調査・検討を継続してきた。
その結果を踏まえて、2009年(平成21年)5月に「内服薬処方せん記載方法の在り方に関する検討会」が設置され、医療安全の観点から、内服薬処方せんの記載方法に係る課題やその標準化等の検討を行い、在るべき姿とそこに至る段階的方策について、2010年(平成22年)1月29日に検討会報告書が公示された。
これを機に、
① 2000年(平成12年)11月に策定した、オーダエントリシステムでの処方ミスによるアクシデント予防策としての「JAHIS報告書の更新」という観点
② 上記検討会報告書の長期的方策への対応という観点
で、医師が複数の医療機関で異なったベンダの電子カルテシステムやオーダエントリシステムを使用することを想定し、各社で共通の操作性を確保することを目的としてガイドラインの見直しを行った。
このガイドラインは、電子カルテシステムやオーダエントリシステムにおける処方オーダ入力機能や用法表現が、システムによって異なることに起因する医療過誤のリスク低減を目指している。
上記①のJAHIS報告書の更新に関しては、元の記載内容を尊重し、オーダ入力時のミス防止機能やチェック機能のみでなく、一連の処方業務フロー全般での留意すべき共通仕様について見直しを行う。また、上記②の検討会報告書の長期的方策への対応に関しては、内服薬処方を従来の1日量ベース入力から1回量ベース入力に変更する際の留意すべき事項や、表示・記載における1回量・1日量の併記、さらに各医療機関での用法表現を統一する目的で、今回新たに導入を目指している標準用法マスタについての記載を追加する。
このガイドラインが医療情報システムの利用者、ベンダに有効に使われ、医療情報システムが関連した医療過誤低減に寄与し、医療情報システムの有用性、必要性の認識を更に高めることを期待する。
基本機能である処方業務に関しても、各ベンダ間で必ずしも機能や操作性が共通化されていない。その結果として、処方の入力方法や処方せんの記載方法が医師や医療機関間で統一されていないことから、処方せんの記載ミス/記載漏れ/指示受け間違いなどに起因したヒヤリハット/医療事故が増えている。
これに対処して、厚労省では2002年(平成14年)度より2008年(平成20年)度まで、処方せん記載方法の標準化について、厚生労働科学研究や医療安全対策検討会議等で調査・検討を継続してきた。
その結果を踏まえて、2009年(平成21年)5月に「内服薬処方せん記載方法の在り方に関する検討会」が設置され、医療安全の観点から、内服薬処方せんの記載方法に係る課題やその標準化等の検討を行い、在るべき姿とそこに至る段階的方策について、2010年(平成22年)1月29日に検討会報告書が公示された。
これを機に、
① 2000年(平成12年)11月に策定した、オーダエントリシステムでの処方ミスによるアクシデント予防策としての「JAHIS報告書の更新」という観点
② 上記検討会報告書の長期的方策への対応という観点
で、医師が複数の医療機関で異なったベンダの電子カルテシステムやオーダエントリシステムを使用することを想定し、各社で共通の操作性を確保することを目的としてガイドラインの見直しを行った。
このガイドラインは、電子カルテシステムやオーダエントリシステムにおける処方オーダ入力機能や用法表現が、システムによって異なることに起因する医療過誤のリスク低減を目指している。
上記①のJAHIS報告書の更新に関しては、元の記載内容を尊重し、オーダ入力時のミス防止機能やチェック機能のみでなく、一連の処方業務フロー全般での留意すべき共通仕様について見直しを行う。また、上記②の検討会報告書の長期的方策への対応に関しては、内服薬処方を従来の1日量ベース入力から1回量ベース入力に変更する際の留意すべき事項や、表示・記載における1回量・1日量の併記、さらに各医療機関での用法表現を統一する目的で、今回新たに導入を目指している標準用法マスタについての記載を追加する。
このガイドラインが医療情報システムの利用者、ベンダに有効に使われ、医療情報システムが関連した医療過誤低減に寄与し、医療情報システムの有用性、必要性の認識を更に高めることを期待する。
2011年6月
一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会
電子カルテ委員会
目 次
1.適用範囲 2.引用規格・引用文献
3.用語の定義
4.記号および略語
5.処方オーダ機能のリスク分析とその対策機能概要
6.情報システムにおける処方ミス対策の方針検討
7.情報システムにおける処方ミス防止のための共通化仕様ガイドライン
7.1 具備すべき処方ミス防止機能
7.2 システム設計・運用での改善項目
8.「内服薬処方せん記載方法の在り方に関する検討会」報告書のポイントとJAHISの対応策提案
8.1 報告書のポイント
8.2 JAHISとしての対応
9.内服薬処方せん記載方法変更に関わる共通化仕様ガイドライン
9.1 新規オーダ入力および画面表示について
9.2 過去処方オーダ歴に関連した留意事項
9.3 システム切替時における留意事項
9.4 その他の考慮事項
9.5 標準用法マスタ
10.お願い事項
11.おわりに
附属書 A 処方ミス発生要因分類と処方ミス要因対策分析表
附属書 B 既存医薬品コード
付録: 作成者名簿(五十音順)