JAHIS技術文書09-103
地域医療情報連携システム運用管理システムのサービス機能
注意:この標準類は旧版です。

概要
これまで地域の医療機関が連携し、疾患ごとに患者の臨床経過と診療行為の計画を共有し、その計画に沿って診療を行う包括的なシステムを構築する標準的な規格は国内では認知されておらず、またその実装事例もほとんどなかった。
そこで、保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)では、地域連携における診療情報共有の仕組みを検討した。まずIHEが整備してきているXDS(施設間文書共有)やPIX(患者情報相互参照)、PDQ(患者基本情報の問合せ)などの統合プロファイルを中心として参照し、これらの統合プロファイルを日本の地域連携システムに適用し、かつ共通的に利用するための指針として、「地域医療情報連携システム 診療情報共有化のためのIHE XDS 適用ガイド」、「地域医療情報連携システム 患者情報管理のための IHE PIX/PDQ 適用ガイド」、「地域医療情報連携システム 運用管理システムのサービス機能」を作成した。
「地域医療情報連携システム 運用管理システムのサービス機能」は、複数の医療施設間で診療情報を共有するために必要となるサービス機能に関して重点的に記載している。
具体的には、組織管理機能、利用者管理機能、メッセージ管理機能、ライフサイクル機能、アクセスロギング機能、バックアップ機能、アクセス制御である。
 現状、平成18年度から実施された経済産業省の「地域医療情報連携システムの標準化及び実証事業」において、名古屋の東海ネット医療フォーラム・NPOが脳卒中医療を対象とする地域連携パスの情報共有システムに適用した段階にある。これら成果を試用・評価していただくことを目的に、JAHIS技術文書として公開するものであり、国内関係各位のご意見、並びに各所での適用経験等をご教示いただければ幸いである。

謝辞
上記のように、本技術文書は平成18年度から平成20年度にかけて実施された経済産業省「地域医療情報連携システムの標準化及び実証事業」の成果をもとに策定したものである。
   同事業は東海ネット医療フォーラム・NPO(代表理事及び事業の統括責任者:吉田純氏)が受託し、JAHISはそのもとで標準化を担当した。具体的には、脳卒中医療を対象とする地域連携パスの情報共有システムを対象として、標準化仕様の策定とその実証を行った。
   策定した標準案をもとに実証システムを開発・運用、知見をフィードバックしてくださった東海ネット医療フォーラム・NPOを中心とする方々に感謝いたします。
  また、本技術文書策定の機会を与えてくださった経済産業省に感謝いたします。
事業詳細は、以下の報告書を参照していただきたい。
・ 平成18年度 地域医療情報連携システムの標準化及び実証事業(課題名:疾患別地域医療情報
   連携システムの標準化及び実証事業)事業報告書、平成21年3月、特定非営利活動法人
   東海ネット医療フォーラム・NPO、代表理事 吉田 純
2009年4月
保健医療福祉情報システム工業会
地域医療連携標準化実証事業プロジェクト
地域医療システム委員会
目 次
はじめに
第1章  適用範囲
第2章  適合性
第3章  引用規格・引用文献
第4章  用語の定義
 4.1 本技術文書固有の用語  
 4.2 一般的な用語  
 4.3 記号および略語  
第5章  システムの前提条件
 5.1 運用条件の例  
 5.2 セキュリティポリシーの例  
第6章  運用管理システムとは
 6.1 運用管理システムのサービス機能概要  
 6.2 運用管理システムのサービス概要  
 6.3 運用管理システムのサービス機能  
第7章  組織管理サービス
 7.1 組織管理サービスの概要  
 7.2 組織管理サービス概要図  
 7.3 組織管理サービスの機能  
第8章  利用者管理サービス
 8.1 利用者管理サービスの概要  
 8.2 利用者管理サービス概要図  
 8.3 利用者管理サービスの機能  
第9章  メッセージ管理サービス
 9.1 メッセージ管理サービス概要  
 9.2 メッセージ管理サービス概要図  
 9.3 メッセージ管理サービスの機能  
第10章  ライフサイクルサービス
 10.1 ライフサイクルサービスの概要  
 10.2 ライフサイクルサービス概要図  
 10.3 ライフサイクルサービスの機能  
第11章  アクセスロギングサービス
 11.1 ロギングサービスの概要
 11.2 ロギングサービス概要図
 11.3 ロギングサービスの機能
第12章  バックアップサービス
 12.1 サービス概要  
 12.2 バックアップ対象  
 12.3 ドキュメントリポジトリ  
 12.4 バックアップ手法  
第13章  アクセス制御
 13.1 XACMLポリシー記述言語モデル
 13.2 アクセス制御ポリシー  
 13.3 アクセス制御ポリシーにおけるSubjectとResourceとActionの関係
附属書A(参考) 使用テーブル  
附属書B(参考) 「多重度」「選択性」「入力区分」項目定義  
附属書C(参考) シーケンス図・クラス図  
付録1:作成者名簿
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