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JAHIS電子処方せん実装ガイドVer.1.0
注意:この標準類は旧版です。最新版はこちらをご覧ください。
【重要な注意事項】
本実装ガイドに則った実装だけでは、現時点の診療報酬算定が可能で、かつ実運用が可能な電子処方せんを実現できません。JAHISといたしましては本実装ガイドの8章に取りまとめた課題の解決が実際の電子処方せん運用においては必要と考えております。したがって、本実装ガイドは、課題解決後の実装に向けた予備的な検討にご利用ください。
ま え が き
厚生労働省は平成28年3月31日付通知にて「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」を一部改正し、「電子処方せんの運用ガイドライン」ならびに「電子処方せん引換証」の様式を策定した旨を公表した。これにより、処方せんの電磁的記録による作成、交付および保存が可能となった。医療機関と薬局との情報連携を促進し、地域医療連携を推進し、国民がそのメリットを享受できることが期待されている。
上記により、制度上は電子処方せんの実施が可能となったが、実際に運用を行うためには相互運用性を確保するための様々な実装上のルール作りが必要となる。参画するアクタも医療機関、薬局、電子処方せんASP事業者と多岐にわたるため、それらアクタの関係性を整理し、ワークフローの精緻化、メッセージ内容の詳細化を行う必要がある。
そこで、一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)では医療システム部会を中心として関係する部会と協力して電子処方せん実装ガイド検討タスクフォースと、その配下に5つのWGを編成して「電子処方せん実装ガイド」の検討を行った。検討に当たっては、厚生労働科学研究「電子化した処方箋の標準化様式の整備と運用に関する研究」(研究代表者:大江和彦)の「電子的処方指示・調剤実施情報CDA記述仕様(案)」をベースとした。
処方せん記載事項は今後の診療報酬改定の際に見直しが行われる可能性があるため、CDA記述仕様の内容についても見直しの内容によっては適宜修正が必要となる。また、実運用の成果のフィードバックによる電子処方せん実装ガイドの見直しも必要になると考えられることから、今後は適切なタイミングで継続的に改訂を実施していく予定である。
2017年5月
一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会
医療システム部会 相互運用性委員会
電子カルテ委員会
セキュリティ委員会
医事コンピュータ部会 医科システム委員会
歯科システム委員会
調剤システム委員会
保健福祉システム部会 地域医療システム委員会
目 次
1. はじめに... 3
2. 概要... 4
3. 主な用語... 5
4. 共通編... 8
4.1 対象範囲... 8
4.2 アクタ間トランザクション... 9
4.3 相互運用性要件... 15
4.4 セキュリティ要件... 16
5. 医療機関編... 24
5.1 概要... 24
5.2 前提および制約... 24
5.3 アクタに求められる機能... 27
5.4 詳細内容... 27
5.5 留意事項... 39
6. 薬局編... 45
6.1 概要... 45
6.2 前提および制約... 45
6.3 アクタに求められる機能... 45
6.4 詳細内容... 45
6.5 留意事項... 55
7. ASPサーバ編... 56
7.1 概要... 56
7.2 前提および制約... 58
7.3 アクタに求められる機能... 58
7.4 インターフェース一覧... 58
7.5 各インターフェースの詳細... 60
7.6 留意事項... 83
8. 今後の課題... 84
8.1 運用ガイドラインに関する課題... 84
8.2 CDA記述仕様に関する課題... 84
8.3 その他の課題... 89
9. 付録... 90
9.1 使用するマスタ... 90
9.2 「CDA記述仕様」補足資料... 94
9.3 引用規格、引用文献... 159
9.4 作成者名簿... 160