JAHIS標準18-007

健康診断結果報告書規格Ver.2.0

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ま え が き
 

 健診データ交換標準化については、平成20年度より開始された特定健診制度において「特定健診情報ファイル仕様説明書」が厚生労働省から公開され、保険者・企業の健康管理システムや健診施設の健診システムにおいて同標準様式の普及が急速に進んだ。これを受け、JAHISおよび日本HL7協会はJointWGを立ち上げ、特定健診情報ファイル仕様を踏襲しつつ特定健診以外の各種健診データ交換にも対応した標準仕様として「健康診断結果報告書規格Ver.1.0」を平成27年3月に制定した。なお、本規格は、各団体の規格番号体系を使用してそれぞれの団体から発行されているが、規格名称・規格の内容・形式については統一したものとなっている。
 その後、平成30年度からの特定健診第三期に対応した「特定健診情報ファイル仕様説明書Version3」が新たに公開されたことを受け、特定健診第三期への対応とともに乳幼児健診、学校健診、指導勧奨による特殊健診の項目定義の追加も併せて行い、「健康診断結果報告書規格Ver.2.0」として改定を行った。なお、この改定に合わせ、特定健診情報ファイル仕様で未定義のヘッダ要素について、平成27年8月に制定された「JAHIS診療文書構造化記述規約 共通編Ver.1.0」を参照し追加定義した。用語や表の形式等は「特定健診情報ファイル仕様説明書」に倣って記述している。
 旧バージョン規格(Ver.1.0)で記述済の報告書からの継続性と新旧規格で記述された報告書の混在を考慮し、旧バージョン規格(Ver.1.0)も存続とし、新旧区別するために規格バージョン番号をXMLファイル上(ヘッダ部ルート定義内)に記述するものとする。また、今後の本規格の見直しについてもJointWGにてメンテナンスを行い、統一性を維持するものである。
 本規格に基づく健康診断結果報告書規格が多くのシステムに実装され、健診データ交換標準化に貢献できれば幸いである。

2019年2月
一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会
保健福祉システム部会 健康支援システム委員会
日本HL7協会 CDA SIG WG1
JAHIS-日本HL7協会合同 健康診断結果報告書規格WG


目 次

はじめに... 1
1. 目的および範囲... 4
 1.1. 目的... 4
 1.2. 範囲... 4
2. 引用規格および用語... 5
 2.1. 引用規格... 5
 2.2. 用語と定義... 5
  2.2.1.  参照情報モデル(RIM : Reference Information Model)... 5
  2.2.2.  情報化メッセージ詳細モデル(R-MIM: Refined Message Information Model)... 5
  2.2.3.  階層的メッセージ記述(HMD:Hierarchical Message Description)... 5
  2.2.4.  報告・提出・提供... 6
  2.2.5.  検査区分... 6
 2.3. 記号及び略語... 6
3. 概要... 7
 3.1. 文書構造... 7
 3.2. 健康診断結果報告書の構成... 8
  3.2.1.  CDA ヘッダ部... 8
  3.2.2.  CDA ボディ部... 8
  3.2.3.  名前空間... 8
 3.3. 健康診断結果報告書の識別... 8
  3.3.1.  報告区分コード... 8
  3.3.2.  健診プログラムサービスコード... 9
  3.3.3.  健康診断結果記述セクション識別コード... 9
  3.3.4.  ヘッダー部報告区分コードとボディ部セクション識別コードとの関係... 11
 3.4. OIDについて... 13
4. 記述規格... 14
 4.1. ヘッダー記述要素... 14
 4.2. ヘッダ部定義... 15
  4.2.1.  XML定義... 15
  4.2.2.  ルート定義... 15
  4.2.3.  受診者情報(recordTarget)... 19
  4.2.4.  提供先(informationRecipient)... 28
  4.2.5.  健康診断結果報告書作成者(ファイル作成者)(author)... 28
  4.2.6.  文書管理責任組織(custodian)... 32
  4.2.7.  受診券情報と保険者(participant)... 32
  4.2.8.  健診実施情報(documentationOf). 34
  4.2.9.  その他情報... 39
 4.3. ボディ部定義... 39
  4.3.1.  ボディ部の開始... 40
  4.3.2.  セクション概要... 40
  4.3.3.  検査・問診項目記述の為の基本要件... 43
   (1) セクション部仕様... 43
   (2) テキスト部(説明ブロック)仕様... 45
   (3) エントリ部仕様... 48
  4.3.4.  検査・問診項目記述の為の拡張要件... 66
   (1) 検査区分ごとに判定を記述したい場合... 66
   (2) 検査項目ごとにシェーマや画像を直接リンクさせ報告する場合... 70
  4.3.5.  画像等を添付書類セクションを利用して一括提供する場合... 74
  4.3.6.  総合判定の記述... 80
  4.3.7.  労働安全衛生法に基づく健康診断の結果報告... 80
  4.3.8.  がん検診の結果報告... 81
  4.3.9.  乳幼児健診(母子保健法に基づく健診)... 82
  4.3.10.     学校健診(学校保健安全法に基づく児童生徒等の健診)... 82
  4.3.11.     人間ドック等における問診票の記述... 83
  4.3.12.     健診結果報告書がPDF文書の場合... 84
  4.3.13.     各施設で定義したコード表の記述... 85
 4.4. 電子署名... 88
 4.5. 暗号化... 88
 4.6. 可搬媒体... 88
 4.7. オンライン伝送... 89
 4.8. 健康診断結果報告書の表示... 89

Appendix 1 特定健診コードへの項目追加... 90
Appendix 2 検査区分セクションコード表... 91
Appendix 3 検査区分別判定区分コード表... 93
Appendix 4 シェーマ等添付項目コード表... 95
Appendix 5 受診者追加情報... 96
 A.5.1. 勤務先情報... 96
 A.5.2. 事業場情報... 98
Appendix 6 人間ドックおよび労安法等に基づく健康診断結果の記述... 99
 A.6.1. 人間ドック... 99
 A.6.2. 労働安全衛生法等に基づく健康診断... 99
  A.6.2.1. 受診者追加情報... 99
  A.6.2.2. 一般健康診断... 99
   A.6.2.2.1. 雇入時健康診断... 99
   A.6.2.2.2. 定期健康診断... 100
  A.6.2.3.  特殊健康診断(労働安全衛生法によるもの)... 100
   A.6.2.3.1. 共通項目... 100
   A.6.2.3.2. 個別項目... 104
    A.6.2.3.2.1. 有機溶剤健康診断... 104
    A.6.2.3.2.2. 鉛健康診断... 109
    A.6.2.3.2.3. じん肺健康診断... 112
    A.6.2.3.2.4. 石綿健康診断... 131
    A.6.2.3.2.5. 電離放射線健康診断... 138
    A.6.2.3.2.6. 高気圧業務健康診断... 143
    A.6.2.3.2.7. 四アルキル鉛健康診断... 145
    A.6.2.3.2.8. 特定化学物質健康診断個人票... 148
  A.6.2.4.  特殊健康診断(指導勧奨によるもの)... 148
   A.6.2.4.1. 共通項目... 148
   A.6.2.4.2. 個別項目... 148
    A.6.2.4.2.1. 腰痛... 148
    A.6.2.4.2.2. 騒音... 163
    A.6.2.4.2.3. VDT. 166
Appendix 7 乳幼児健診(母子保健法に基づく健診)... 172
Appendix 8  学校健診(学校保健安全法に基づく児童生徒等の健診)... 185
Appendix 9  問診票の記述例... 196
Appendix 10 健康診断結果報告書に使用するOID表    210

 

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