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ま え が き
また、その中で医療情報システムとしてリスクの考慮が必要と考えられる業務について、その機能面、運用面での要点を提示するため「患者安全ガイドライン(個別編)」(技術文書)を策定することとし、最初に注射業務に特化した検討結果をまとめたJAHIS技術文書「患者安全ガイドライン<注射編>Ver.1.0」が2013年5月に制定され、次に処方業務に特化した検討結果をまとめた「患者安全ガイド〈内服外用編〉Ver.1.0」が2014年11月に制定された。
一方、2014年11月に医薬品医療機器等法が施行され、単体ソフトウェアも医療機器プログラムとして規制開始されることになった。これと関連して、規制対象外のヘルスソフトウェアに対しても患者安全のリスクマネジメントが重要になってきている。
このような経緯のなか、本ガイドは、注射、内服・外用、輸血と同様にリスクの考慮が必要と考えられる病理業務について特化した検討結果をまとめたものである。本ガイドは、電子カルテシステム・オーダエントリシステム及び病理部門システムを含めて検討し、システムの機能要件や運用上の留意事項を記載している。記載内容については、「一般社団法人 日本病理学会」及び「一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会」の方々にレビュー頂いた内容となっている。
本技術文書をまとめるにあたり、ご協力いただいた関係団体や諸先生方に深く感謝する。本技術文書をベンダ及び医療機関の方々に理解して頂くことにより、安全に医療情報システムを使用し、結果として医療事故やインシデントの撲滅につながれば幸いである。
2022年9月
一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会
電子カルテ委員会 患者安全ガイド専門委員会
目 次
1. はじめに... 1
2. 概要... 1
3. 引用規格、引用文献... 2
4. 主な用語... 2
5. ガイドの前提... 3
6. 業務の分析... 4
6.1. 病理業務の概要... 4
6.2. 病理業務のワークフロー... 4
7. 各プロセスの分析と対策... 6
7.1. 病理依頼・検体採取... 6
7.1.1. 「病理依頼・検体採取」のポイント... 6
7.1.2. 「病理依頼・検体採取」のリスク事例... 6
7.1.3. 「病理依頼・検体採取」のシステム機能要件... 6
7.1.4. 「病理依頼・検体採取」の運用上の留意事項... 7
7.2. 病理受付... 9
7.2.1. 「病理受付」のポイント... 9
7.2.2. 「病理受付」のリスク事例... 9
7.2.3. 「病理受付」のシステム機能要件... 9
7.2.4. 「病理受付」の運用上の留意事項... 9
7.3. 標本作製... 11
7.3.1. 「標本作製」のポイント... 11
7.3.2. 「標本作製」のリスク事例... 11
7.3.3. 「標本作製」のシステム機能要件... 11
7.3.4. 「標本作製」の運用上の留意事項... 12
7.4. 病理診断... 14
7.4.1. 「病理診断」のポイント... 14
7.4.2. 「病理診断」のリスク事例... 14
7.4.3. 「病理診断」のシステム機能要件... 14
7.4.4. 「病理診断」の運用上の留意事項... 15
7.5. 診断結果確認... 16
7.5.1. 「診断結果確認」のポイント... 16
7.5.2. 「診断結果確認」のリスク事例... 16
7.5.3. 「診断結果確認」のシステム機能要件... 16
7.5.4. 「診断結果確認」の運用上の留意事項... 17
付録1.1.1 病理組織診断ワークフロー<事前にオーダ入力するパターン>... 18
付録1.1.2 病理組織診断ワークフロー<検体採取後にオーダ入力するパターン>... 19
付録1.2.1 細胞診断ワークフロー<事前にオーダ入力するパターン>... 20
付録1.2.2 細胞診断ワークフロー<検体採取後にオーダ入力するパターン>... 21
付録 2.リスク分析シート... 22
付録 3.作成者名簿 25