JAHIS技術文書09-101
地域医療情報連携システム診療情報共有化のためのIHE XDS 適用ガイド
注意:この標準類は旧版です。最新版はこちらをご覧ください。

地域医療連携に関しては2012年版のテクニカルフレームワーク※を
参照した最新版のガイドが提供されておりますので、
13-101「地域医療連携のためのIHE ITI適用ガイド」をご参照ください。
※IHE ITI(Current Technical Framework – Revision 9.0 August 31, 2012)」

概要
 これまで地域の医療機関が連携し、疾患ごとに患者の臨床経過と診療行為の計画を共有し、その計画に沿って診療を行う包括的なシステムを構築する標準的な規格は国内では認知されておらず、またその実装事例もほとんどなかった。
 そこで、保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)では、地域連携における診療情報共有の仕組みを検討した。まずIHEが整備してきているXDS(施設間文書共有)やPIX(患者情報相互参照)、PDQ(患者基本情報の問合せ)などの統合プロファイルを中心として参照し、これらの統合プロファイルを日本の地域連携システムに適用し、かつ共通的に利用するための指針として、「地域医療情報連携システム 診療情報共有化のためのIHE XDS 適用ガイド」、「地域医療情報連携システム 患者情報管理のための IHE PIX/PDQ 適用ガイド」、「地域医療情報連携システム 運用管理システムのサービス機能」を作成した。
「地域医療情報連携システム 診療情報共有化のためのIHE XDS適用ガイド」は、IHE XDS(施設間文書共有)統合プロファイルを日本の地域連携システムに適用し、且つ共通的に利用するためのガイドについて記載している。IHE XDS統合プロファイルでは、標準として準拠することが求められている項目と、ユーザ定義となっている項目があり、このユーザ定義となっている項目(メタデータ、ボキャブラリ)に関して、日本での適用ガイドを定義している。
なお、附属書には、実際に適用したユースケース等、実証をもとにした関連情報も付記している。
 現状、平成18年度から実施された経済産業省の「地域医療情報連携システムの標準化及び実証事業」において、名古屋の東海ネット医療フォーラム・NPOが脳卒中医療を対象とする地域連携パスの情報共有システムに適用した段階にある。これら成果を試用・評価していただくことを目的に、JAHIS技術文書として公開するものであり、国内関係各位のご意見、並びに各所での適用経験等をご教示いただければ幸いである。
 
謝辞
 上記のように、本技術文書は平成18年度から平成20年度にかけて実施された経済産業省「地域医療情報連携システムの標準化及び実証事業」の成果をもとに策定したものである。
同事業は東海ネット医療フォーラム・NPO(代表理事及び事業の統括責任者:吉田純氏)が受託し、JAHISはそのもとで標準化を担当した。具体的には、脳卒中医療を対象とする地域連携パスの情報共有システムを対象として、標準化仕様の策定とその実証を行った。
 策定した標準案をもとに実証システムを開発・運用、知見をフィードバックしてくださった東海ネット医療フォーラム・NPOを中心とする方々に感謝いたします。
 また、本技術文書策定の機会を与えてくださった経済産業省に感謝いたします。

事業詳細は、以下の報告書を参照していただきたい。
・ 平成18年度 地域医療情報連携システムの標準化及び実証事業(課題名:疾患別地域医療情報
   連携システムの標準化及び実証事業)事業報告書、平成21年3月、特定非営利活動法人
   東海ネット医療フォーラム・NPO、代表理事 吉田 純
2009年4月
保健医療福祉情報システム工業会
地域医療連携標準化実証事業プロジェクト
地域医療システム委員会

目 次
はじめに
第1章 適用範囲
第2章 適合性
第3章 引用規格・引用文献
第4章 用語の定義
 4.1 本技術文書固有の用語
 4.2 IHEに関連した用語
 4.3 一般的な用語
 4.4 記号および略語
第5章 インタフェース定義
 5.1 概要
 5.2 通信プロトコル
 5.3 インタフェース定義の形式
 5.4 ドキュメント提出・登録(Provide & Register Document Set-b)
 5.5 ストアドクエリ(Registry Stored Query)
 5.6 ドキュメントの取り出し(Retrieve Document Set)
第6章 メタデータ定義
 6.1 概要
 6.2 ドキュメントエントリ(DocumentEntry)
 6.3 サブミッションセット(SubmissionSet)
 6.4 フォルダ(Folder)
第7章 ボキャブラリ(語彙)定義
 7.1 概要
 7.2 コード定義
附属書 A (規範)フォルダおよび登録コンテンツの構成
 A.1 概要
 A.2 CDA文書
 A.3 受診歴、入退院歴
附属書 B (参考)地域連携パス適用例
 B.1 概要
 B.2 拡張機能
 B.3 ユースケース
 B.4 連携システムのプロセスモデル
 B.5 システム構成
 B.6 登録ドキュメントとメタデータの関係
附属書 C(参考)セキュアノードおよびATNAログデータ定義
 C.1 概要
 C.2 セキュアノードにおけるセキュリティ要件
 C.3 監査メッセージ書式
 C.4 監査証跡リポジトリテーブル定義
附属書 D(参考)アクセス制御および通知機能
 D.1 概要
 D.2 方式および機能
 D.3 APIの仕様
附属書 E(参考)関連するIHEプロファイル
 E.1 概要
 E.2 XDS.aおよびXDS.bの比較
 E.3 XDS-I(施設間における画像および関連文書の共有)
付録1:参考文献
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